(2019/1/19文章を分かりやすく修正)
子供がまだ新生児だったころ、育児がつらかった時期がありました。
とにかく子供が異常な程泣いて夫婦共々疲弊していたのですが、そんな時にかけられた助産師さんの一言にすごく助けられたのです。
今日はその時のことを書きたいと思います。
育児書の通りにはいかない
ある晴れた冬の日、長女が生まれました。
予定日よりも1週間遅れで陣痛促進剤を使ってなんとか生まれた我が子。
やっと生まれてこれがゴールかと思いきや、看護婦さんから「やっとスタートですねーこれからですよ」と言われて戦慄したことを覚えています。
初産ということもあり、私たち夫婦は子育てというものをまったく分かっておらず、育児書に頼ってばかり。育児書の通りやっていればなんとかなる、そう信じて疑っていませんでした。
しかし、育児書の通りやってもどうしてもうまくいかないことがありました。
というのも、とにかく異常なほど泣くのです。
赤ちゃんは泣くのが仕事と言われますが、それにしても泣きすぎでした。
どれくらい泣くかというと、
朝起きてリビングに連れてくる→泣く
ミルクを飲ませる→なくなる→泣く
抱っこから降ろす→泣く
外に散歩に行く→泣く
お風呂に入れる→泣く
夜→3時間おきに泣く
これくらい泣くのです。
おそらく1日で泣いていない時間は、起きている間だけだと2時間もあったでしょうか。
泣いている間は夫婦のどちらかが必ず付き合っていました。
抱っこしてゆらゆら揺らしたり、 話しかけたり。
溜まっていくストレス
そんな生活が続くとやはり私たち夫婦のストレスも溜まってきます。
ちょっとしたことでケンカしたり何もかも嫌になったり・・・
特に妻は一日中付きっきりでしたからかなり精神的にやられていたそうです。
私も出来るだけ家事を手伝ったり、休みの日には子供の相手を代わったりサポートをしていました。それでもお互い日々疲弊していきます。
泣く理由をネットで調べると、
- 愛情に飢えてる
- 寂しい
- どこか痛い
といった情報が出てきました。
正直愛情をたっぷり与えられていたのかはよく分かりませんが、初めての子供なので目に入れても痛くないほどかわいかったですし、もちろんどんなに泣いても手をあげるなんてこともなかったです。常に付きっきりだったので寂しいこともないはずですし。
一番気になったのはどこか痛くて泣いているんじゃないかってことです。
何かの病気かもしれない。それが一番怖かったことを覚えています。
でも結局、病院で診てもらった結果は特に問題なしでした。
二人目三人目と育児の経験があればどうにか対処法が分かるのかもしれませんが、一人目だった私たち夫婦は相変わらず育児書に従っていました。
助産師さんの一言
そんな日々を送っていたある日、子供が今まで以上に激しく泣く時がありました。
ミルクも与えてお風呂も入って寝るだけという時、普段であれば1日のうちで比較的大人しくなる時間帯なのですが、異常なほど激しく泣きます。
さすがに何か病気じゃないかと心配になり、近くの救急病院の産婦人科へ電話しました。
出たのはその病院の助産師さんでした。
助産師さん「どうされました?」
と聞かれたので、妻が一部始終を話します。
助産師さんはふんふんと聞いてくれています。
妻は、子供がよく泣く子なこと、今異常なほど泣いていること、ちゃんと育児書通りにやっているがうまくいかないことを話します。
助産師さんは妻の話を聞いた後、まずは子供の熱はないか、泣き方以外に普段と違うことはないかなど確認をとっていました。
そして一通り確認した後、妻に対してこう言ったのです。
助産師さん「育児書に書いてあることはね、気にしなくていいの」
妻「え、そうなんですか?」
助産師さん「うん、子供は一人一人違うんだからこうしなきゃいけないとかルールはないよ?」
助産師さん「多少育児書に書いてあること違ってても、あなたが思って感じたことをやってあげればいいの、だってその育児書を書いた他人よりも、母親のあなたが一番子供のことを知ってるでしょ?」
この一言で妻は何かが吹っ切れたようでした。
よく考えたら、私たちは育児書やネットなどの情報に縛られていたような気がします。
ミルクの量だったり、泣いたときの対処法だったり、抱っこの仕方とか。
育児書にこう書いてあるから守らなきゃとそればっかりでした。
自分の思ったままでもいいんだ。
今思い返せば当たり前なのですが、当時はそんなこと思いもよらなかったのです。
もちろん基本的に守らなきゃいけないことはありますが、それらを守った上で、ある程度は子供に合わせて自分たちの判断でやっていいんだと。
その夜は電話の後なんとか子供は寝てくれました。
それからは周りの情報に流されることなく、ある程度自由に自分たちの判断で子供に接するようにしました。
すると、今まで泣いてばっかりだった子供の原因が分かったのです。
その原因とは、なんと
ただお腹が空いていただけ
だったのです・・・!
育児書に頼らなくなった私たちは、まずミルクの量を見直しました。
今までは~ヵ月だと1回で~mlなどと育児書に書いてある通りに作り飲ましていました。
でも毎回全部飲むので足りないのかなぁと思ってはいたのですが、あげすぎもよくないと思い、その量をきっちり守っていたのです。
それを試しにもっと飲ましてみようと思い、ある程度多めにあげるようにしたところ、育児書に書いてある量以上にどんどん飲む飲む・・・
そして通常の1.5倍程度飲んだところで満足しました。
そうしたところ、そのあとの機嫌のいいこと!
よく笑うし今までよく泣く子だったのが嘘のようでした。
それからというもの、ミルクの量は多めにあげるようにしました。
一応心配になって助産師さんに聞いたら、赤ちゃんのころは好きなだけ飲ませてもよいとのことだったので、気にせず好きなだけ飲ませました。
そしたらグングン大きくなって今では保育園の同年代の女の子の中で一番大きくなりました(笑
あとがき
今では笑い話ですが、当時はそんな状態じゃなかったので、あの助産師さんがいなかったらどうなっていたか怖いなぁと思います。
それにしても、よくよく考えたら、お腹が減って機嫌が悪くなるのは妻ゆずりの性格でした。結婚したばかりの時、妻のお腹が空き過ぎないようにドライブ中はお菓子を常備したり、旅先ではよく食べ歩きもしていました。
さすが血を分けた母娘だなと、二人で仲良く料理を作っているのを見て思った休日でした。