「ラン活」という言葉を皆さんご存知でしょうか?
ラン活とは、誰よりも良いランドセルを購入するために並んだり予約する活動のことです。
この活動、年々激化しているようで、2016年には夏~秋くらいに購入すれば早いほうだったのですが、2018年には5~6月くらいになってきているとか。
かくいう僕も、来年小学校入学の子供のためにランドセルを買わなきゃな―と思い、色々調べていたところです。世間一般には工房系と呼ばれる職人が手作りする唯一無二のランドセルが人気なのですが、結果的に我が家では大量生産されるメーカー品のランドセルを買うことにしました。
なぜメーカー系のランドセルを選んだのか、今日はそれについて話していきたいと思います。
ランドセルの2大派閥
ランドセルには大きく分けて2つの派閥があります。それが、「工房系」と「メーカー系」です。(イオンなどの流通系もあるそうですが今回は割愛)
工房系とは、比較的小規模で少数の職人が一つ一つ手作りで作り上げる店のことです。少数生産のため値段は高めですが個性的な唯一無二のランドセルが手に入ります。
代表的な店は、
・モギカバン
・土屋鞄
・鞄工房山本
などです。
対してメーカー系とは、大規模で多数の職人が分担して作り上げる店のことです。大量生産が可能なため比較的値段は安めですが多くのユーザの意見を取り入れるため機能性に優れます。ただし大量に流通するため誰かとかぶることが多く個性はあまりありません。
・セイバン(天使の羽)
・ハシモト
・協和
などがあります。
唯一無二が必ずしもよいわけではない
ここまで調べて、どちらがよいか考えてみました。工房系はやはり希少性がありレア感が感じられます。職人による手作りということなので品質もよさそうです。メーカー系はバランスがよく値段も安めですが、個性がなく面白みがないように思います。そんなことを考えていると、工房系がよさそうな気がしてきました。
正直僕もほぼ工房系を買うことで決めかけていました。展示会の日程とか調べていましたから。ただ、このことを妻に相談すると、思わぬ発言が。
よくよく話を聞いてみると、妻が子供の頃、ちょっとシャレた形のランドセルを持った女の子がいじめられていたというのです。
ランドセルは小学校という集団生活の中で使うものです。そして集団生活というのは時に残酷なことが起こります。
妻がいたクラスにいたある女の子が当時でもかなりシャレた感じのランドセルを持っていたそうです。すると、それを羨ましく思ったのか、ある女の子がその子のことをいじめるようになりました。
出る杭は打たれるという諺がある通り、他の子と違うデザインのランドセルを持つことで目立ってしまって、いじめの標的になってしまったのです。
子供に良かれと思って買ってあげたランドセルがいじめの原因になった。なんとも皮肉な話です。そんなことを妻から聞くと、個性的で他とは違うランドセルが必ずしも子供のためになるとは限らないということを痛感しました。
機能性は逆にメーカー品のほうがよい
妻からその話を聞いてから、メーカー品について色々調べてみました。すると、機能性は逆にメーカー品のほうが良いことが分かりました。メーカー品はやはり大手企業が開発を手掛けているだけあってユーザの不満や要望をすぐに取り入れてくれます。
例えばCMでもおなじみのセイバンの「天使の羽」は肩ベルトに内蔵された「天使のはね」が、荷物の重量を分散して肩に感じる重さを軽減してくれます。これは特許を取っているはずで、工房系にはない機能です。
セイバンHPより
天使のはね ランドセル モデルロイヤル ベーシック 2019年 モデル 男の子用 セイバン ランドセル
その他にも、軽い、安い(コスパに優れている)、などのメリットがあります。
そして何より大事なのは、大量生産品で他の子と同じなので目立たないということです。妻から聞いた話のように、いじめの標的になる可能性が高くなったり、変質者などから目を付けられやすくなったり、特に小学校低学年で目立つと危険なこともあります。もちろんある程度大きくなれば、オシャレもしたいだろうし、個性を持ってもいいと思います。
まとめ
そういうことで、我が家ではランドセルはメーカー品を買うことにしました。もちろん工房系でも目立たないシンプルなランドセルはありますし、全てが目立つとは言いません。(メーカー品でも目立つものはありますし)
メーカーごとに色々なランドセルは出ていますので、今の時代はある程度個性的でもそんなに目立たないのかもしれません。そもそも考えすぎなのかもしれません。
ただ、そういう不利益になる可能性がほんの少しでもあるのであれば、排除してあげるのが親の責務だと思っています。あくまでも我が家の考え方と思っていただければと思います。
本当はそんなことを気にせず、子供が好きなランドセルを買えれば一番いいんですけどね。親バカなのかな、なかなか難しいものです。