(2020/2/22 最新に更新)
2020年から小学校でプログラミングが必修化されるのをご存知でしょうか?
科目にプログラミングが新設されるわけではありませんが、既存の算数などの科目にプログラミング的思考を養う指導が追加されます。
今度のIT人材を増やす施策ですが、プログラミングで10年以上仕事をしている私の経験上、この「プログラミング的思考」という考え方は未経験から身につけるのはなかなか難しいです。いきなり未経験から授業で習うとついていけなくなる可能性もあります。
しかし、実はこのプログラミング的思考は幼い頃から遊びの中で身につけさせることが有効だと言われています。
今回、プログラミングを10年以上仕事としている筆者が、プログラミング的思考を学習することができるオススメのおもちゃを集めてみました。
実際に子供に買って試させたおもちゃもあるので、是非参考にしていただければと思います。
おすすめおもちゃ
フィッシャープライス-プログラミングロボ-コードAピラー-DKT39
1930年にアメリカで誕生した老舗のブランド、フィッシャープライス製の遊びながらプログラミングの基礎を体験することが出来るおもちゃです。8つの取り外し可能なパーツそれぞれに、決められた動き・音・光が組み込まれており、それを組み合わせることでイモムシを目的地まで動かします。遊びながら、「問題解決」「計画性」「想像力」が鍛えられるとのこと。
ちょっとイメージしづらいかもしれませんが、下記の動画を見てもらえれば分かると思います。
www.youtube.com「前進」「右折」「左折」が組み込まれたパーツを繋げてスイッチを押すとその通りに動きます。公式では8個まで接続可能となっていますが、もう一つ同じ商品を買えば、15個まで延長することが可能のようです。
推奨年齢は3歳からとなっていますが、1歳や2歳でも動くおもちゃとして充分遊べて、大きくなったら考えながら繋げて遊んでと、長く遊べそうです。
見た目やサウンドなどすごくセンスよく作られているので、お友達のお子さん、甥や姪、お孫さんへのプレゼントにも最適です。
ころがスイッチ ドラえもん(レビューあり)
ブロックを自由自在に組み合わせることでボールをゴールまで導く玩具です。ドラえもんのひみつ道具に見立てたギミック(仕掛け)のブロックがあったり、ボールが途中で止まらないように高さも考慮したり、プログラミングに必要な「先を読む力」が鍛えられます。
Eテレでおなじみのピタゴラスイッチが好きなお子さんには是非おすすめしたい玩具です。実際にピタゴラスイッチが好きなうちの子供に買ってあげたところ、毎日楽しく遊んでいます。
アンパンマン はじめてプログラミング! どの道とおる?アンパンマンドライブカー
こちらは日本おもちゃ大賞2019の共遊玩具部門で優秀賞を受賞した知育玩具です。
お店や公園などが書かれたマップシート上で、「前、右、左、後ろ」のボタンがついたアンパンマンカーを走らせることができます。
アンパンマンカーについているボタンはプログラミングが可能で、「前、前、右、前」など何回も押してから「出発」ボタンを押すことで自動で走り始めます。プログラミングが合っていれば行き先にたどり着くことが出来きるという玩具です。
行き先にたどり着くようにボタンを押してプログラミングの試行錯誤を繰り返すことで、「考える力」と「問題解決力」を養うことが出来ます。
個人的なおすすめポイントは、ボタンを押すと即動くモードがあることですね。通常のプログラミングでは、例えば「前→前→右→前→出発」とボタンを押すことでまとめて動作するわけですが、この玩具は「前」を押した瞬間に動くモードがあります。このおかげで、ボタンを押すとどういう動きをするかが分かりやすくなります。
アンパンマン はじめてプログラミング!アンパンマンドライブカー(1セット)
プログラミングできるロボティックボール M001BAS
ピンポン玉くらいの大きさのボールをスマホで操作するおもちゃです。スマホで上下左右に操作すればボールがその通りに動かせます。またプログラミング次第で複雑な動きもできるようです。
ボールはカラフルなので1歳くらいの幼児でも追いかけて遊ぶこともできます。また、プログラミングもブロックをつなげるだけの優しいレベルから、Javascriptを実装する高度なものまであり、小学生~大人まで楽しめます。
embot(レビューあり)
embotはダンボールを使うことで安価に、かつ直感的、実践的に学ぶことが出来るプログラミング教育サービスです。
このように「つくる」「プログラミング」「カスタマイズ」と子供が好きな要素がいっぱいで、楽しくプログラミングを覚えることができます。
また、肝心のプログラミング部分についても小さな子どもから大人まで学べるように工夫されています。例えば小さな子供向けにはただブロックを並べるだけで動かすことができるレベルがありますが、もう少しレベルが上がると、if文(判定)やfor文(繰り返し)などプログラミングの基本を学べたり、最高レベルだと、変数や関数なども学べます。
遊ぶためには教材本体とスマホ(タブレットが最適)が必要になります。何よりダンボールを使用することで安価な値段設定となっているため、プログラミングを初めて子供に体験させたい方には最適です。
Cubetto
数多くの賞を受賞しておりコーディングの基礎を学ぶことが出来る知育玩具です。
木製の板にあらかじめ動作が組み込まれたパーツをはめ込んでプログラミングし、かわいらしい顔が書かれた木製のロボットに転送することで、ロボットがプログラミングされたとおりに動きます。ネット環境は特に必要なく、届いたら電源を入れるだけで遊べます。これで遊ぶことで、「アルゴリズム」「キュー」「デバッグ」「再帰」などの重要なプログラミング概念を学ぶことが出来ます。
とてもかわいらしく、しかも木製なので子供にも安心です。ちゃんと動かすためには十分な広さが必要ですが、プログラミングを学ばせるにはとてもよくできたおもちゃです。日本のオンラインショップやAmazonから購入可能です。
2017/2/21追記
2017/2/15(水)より、伊勢丹新宿店の6F玩具売り場にて店頭販売が始まりました。実際に見て触れるそうですのでどんなものか知りたい方は是非足を運んでみてください。
ソビーゴ
記号化されたコマンドが書かれたブロックを組み立てることで、楽しくプログラミングを学べる教材です。
こちらの教材は「教育機関専売品」で一般の方は購入不可なのでご注意ください。
実際にはこのようにブロックを組み立てて、タブレット上のアプリ内のブロックを同じように組み立てると、組み立てた通りにキャラが動きます。
3歳児はブロックを組み立てて遊び、小学生以上になるとアプリでプログラミングするという感じでしょうか。ブロックも色とりどりで綺麗なので、楽しく学べそうですね!
プログラムの基礎となる「逐次処理」から「関数」「繰り返し」といった制御構文の概念まで学ぶことが可能です。
ソビーゴ(小中学生用)
先ほど紹介したこどもブロックプログラミングの小中学生用になります。こちらはブロックではなくロボットになっており、色々なパーツを組み立ててプログラムすることで、ロボットを思った通りに動かすことができます。
www.youtube.comプログラミングだけではなく、LEDをつける、モーターを動かすなどロボットを動かすための知識やタイピングも学べます。
こちらは一般向けにも販売されていますね。
KOOV
ソニーがロボットプログラミング教育分野に参入してきました。
KOOVとは、自由に遊んで直感的に学べるロボット・プログラミング学習キットです。
半透明な色のブロックを組み合わせ、センサーやケーブルを取り付けることで様々な動きをさせることが出来ます。
遊ぶにはKOOV製品自体と、KOOVアプリをインストールするPCもしくはタブレットが必要です。用意できたらメンバー登録してKOOVアプリインストールし、ロボットを組み立てます。
さすがソニー、ブロックがおしゃれですね。半透明でキレイなので子供も喜びそうです。ブロックも初心者用にレシピという設計図が用意されており、その通りに組み立てれば、動物や恐竜などを作ることが出来ます。プログラミング上達のコツは自分の作ったプログラムが動くところを見て楽しむということなので、すぐに作れて動かせるというのは重要です。
実際にKOOVで遊んでみたい場合は、下記のソニーストアに行くと体験できます。
- ソニーストア銀座
- ソニーストア名古屋
- ソニーストア大阪
- ソニーストア福岡天神
OsmoCoding
専用ブロックを組み合わせてプログラミングを行うキットです。こちらはipad専用のキットとなっているので、ipadを持っていることが条件となります。あらかじめ動作が登録されたブロックを並べることでipad内の「Awbie」と呼ばれる女の子を操作して木をゆすってイチゴを取ったり、歩かせたりなどすることができます。
本商品の面白いところは、画面の外でプログラミングできる点です。ipadなので画面上でブロックを操作してプログラミングすればよいと思いますが、それをあえて外に持ってきたのが面白いですね。しかもさらに面白いのが、このブロックとipadは無線やBluetoothで接続されているわけではなく、なんとipadのカメラがブロックを視覚的に認識するそうです。確かにそのほうがコストは安く済みそうです。よく考えられていますね。
ダッシュくん
iphoneやipadのアプリを使用して、自分がプログラミングした通りに動いてくれるおもちゃです。教育との連携にも力を入れており、導入学校は全世界で2000校以上あるそうです。遊びを通じて知能・技能、思考力・判断力・表現力、学びあう力・人間性を学ぶことが出来ます。
アプリは全部で5種類で、幼児向けに簡単に操作することが出来るアプリから、小学生向けに高度なプログラミングをすることが出来るアプリなどがあります。
「GO」→プログラミングの基礎概念を育てます。(5歳~)
「Path」→ゲーム感覚で遊びながら、単純なことを組み合わせて複雑に積み上げる概念やプログラミング的思考を養います。(5歳~)
「Blocky」→実際にプログラムを書く際に出てくるプロパティや値を組み合わせてダッシュくんを制御します。(8歳~)
「Wonder」→これまで学んだ知識を活かし、ミッションをクリアしていきます。(6歳~)
「Xylo」→オプションの木琴(別売)を使用して、作曲した音楽をダッシュくんやドットちゃんに演奏させます。(8歳~)
Blocklyというアプリでは、色々な命令が書かれたブロックを並べてプログラムするのですが、実際にプログラムをするのとほぼ同じことをやっています。このアプリでおもちゃを自由自在に操れるようになれば、実際のプログラミングにもスムーズに移行できそうです。
ArTecブロック ロボティストシリーズ アドバンス
ブロックを組み立ててプログラミングすることで自由に動かすことが出来るブロック型のおもちゃです。ブロックが縦、横、斜め、どの面でも繋げることができるので作れる形に制限はありません。ブロックを組み立てたら、専用のアプリをインストールしたPCと基盤をUSB経由で接続し、アプリ上でブロックを並べて動きを登録します。詳しくは下記の動画を参照ください。
www.youtube.com色々な形が作れるので、飽きずに長く遊べそうです。
LEGO BOOST
LEGO BOOSTは7歳以上を対象としたプログラミング学習キットです。スマホでの専用のアプリ上で手順を確認しながらブロックを組み立てて動かすことが可能です。このLEGO BOOSTの面白いところは、傾斜センサーや色と距離の計測用センサーなど、ただ動かすだけではなく、音を鳴らす、録音してしゃべらす、といったことが可能な点です。下記の動画にもあるように、ギターの形にして音を鳴らす、といった遊びもできます。
youtu.beただし、公式サイトによると、このキットはまだ発売されていません。2017年8月以降に発表予定で、値段は160$(約18,000円)となっています。発売されて情報が分かり次第この記事でも追記していきます。
(2018/02/07追記)
発売されていました。
あとがき
以上プログラミングを学べるお勧めのおもちゃ・学習キットでした。
親としては子供の将来の選択肢を増やすためにも、色々な物に触れて遊んで経験してほしいですね。ただし、プログラミングが学べるおもちゃとなるとお高いものもあるので、よく吟味する必要があると思います。そのためにこの記事が参考になれば幸いです。